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現在放映中の「仮面ライダージオウ」。20作品に渡って続いた平成仮面ライダーシリーズの最終作品となる本作では、過去作品で登場したライダーやそのキャストが続々と登場する。

憧れのヒーローである仮面ライダーも、変身する前はみな一般人。中には、サラリーマンとして働きながら「仮面ライダー」として活躍するキャラクターも登場する。

「働き方改革」が叫ばれる昨今、サラリーマンとして働きながら仮面ライダーとしての活動も行うヒーローたちは、どのようなワークライフを送っているのだろうか。今回は、戦うサラリーマンである仮面ライダーたちの働き方とその実態について一挙に紹介したい。

サラリーマンライダー①「仮面ライダー龍騎/城戸真司」

Reporter holding a microphone conducting an media interview

【名前】城戸真司
【ライダー名】仮面ライダー龍騎(登場作品:「仮面ライダー龍騎」)
【所属企業】OREジャーナル(業種:モバイルネットニュース配信)
【職業】ジャーナリスト(平社員)

民間企業で働く初の仮面ライダー

鏡の中から現れる怪物「ミラーモンスター」から人々を守る「仮面ライダー龍騎」に変身する城戸真司(きどしんじ)は、元大手新聞社の社員であった先輩の大久保大介が立ち上げたモバイルネットニュース配信会社「OREジャーナル」で働く記者見習い。
記者として取材をした連続行方不明事件が、怪物「ミラーモンスター」が引き起こした事件だったことをきっかけに、仮面ライダーとして戦う運命に巻き込まれる。

会社員としての給料はそれほど多くないようで、住んでいたアパートを家賃滞納で追い出され、一時期は「OREジャーナル」の本社に住み着いていた。
記者として活躍するというよりはほとんど雑用を任されており、休日には後に居候先となった喫茶店「花鶏(あとり)」の店員としても働いているなど、ヒーロー活動以外でも忙しなく働いている。

仮面ライダー、記者見習い、喫茶店手伝いの3つの顔を持つ城戸真司、サラリーマンとしては決してエリートでは無く、関わる人皆から「馬鹿」と言われる「馬鹿キャラ」でありながら無我夢中に働く彼の姿には励まされるものがある…かも?

「OREジャーナル」とは

大久保大介が立ち上げたモバイルネットニュース配信会社で、「ORE」とは「Open Resource Evolution」の略である。

社員は城戸真司、大久保大介、桃井令子、島田奈々子、浅野めぐみの5名。

配信するニュースの内容は幅広く、警察の内部腐敗を告発した社会派記事から、金色のザリガニを発見したという眉唾ものの記事(城戸真司担当)まで、記者の個性が反映されている。

なお、OREジャーナルのサイトは「仮面ライダー龍騎」放映時に再現されていたが、現在は閲覧不可能となっている。
しかし、過去記事がアーカイブとして保存されているので、気になる方はこちらから参照してみてほしい。

サラリーマンライダー②「仮面ライダーブレイド/剣崎一真」

トランプを持っているビジネスマンの手 クローズアップ スタジオ撮影

【名前】剣崎一真
【ライダー名】仮面ライダーブレイド(登場作品:「仮面ライダー剣(ブレイド)」)
【所属企業】人類基盤史研究所「BOARD」(業種:研究機関)
【職業】仮面ライダー(平社員)

仮面ライダー専業!ヒーローのお給料はどのくらい?

仮面ライダーブレイドに変身する剣崎一真(けんざきかずま)は、人類基盤史研究所「BOARD」の職員として、独自開発された装備「ライダーシステム」を纏って仮面ライダーとして戦っている。地球上のあらゆる生物の始祖とされる生命体「アンデッド」を封印するために働くサラリーマン。

「アンデッド」は不老不死の怪物であり、「仮面ライダー剣」における仮面ライダーは、アンデッドを“倒す”のではなく弱らせ、トランプをモチーフとしたカード「ラウズカード」に“封印”することで任務を遂行する。

仮面ライダーは彼の本業であり、「仮面ライダー龍騎」の城戸真司のように副業はしていない。
しかし、仮面ライダーの待遇は良くないようで、「給料安いし、残業代も出ない」と本人が作中で発言している。また、家賃滞納で住んでいたアパートからも追い出されてしまう。

具体的な金額は明かされていないが、人々の命を守り、命を懸けて戦うヒーロー稼業も決して高給取りではないことがうかがえる。

人類基盤史研究所「BOARD」とは

「ヒトが地球を制した背景には、進化論で説明できない理由が存在する」との仮説を支持し、その“理由”を究明するために作られた研究機関。
烏丸啓(からすまけい)が所長を務め、研究員として広瀬栞、仮面ライダーとして橘朔也(たちばなさくや:仮面ライダーギャレン)、剣崎一真が所属する。

作中に登場する仮面ライダーの装備「ライダーシステム」を開発したのは、この研究所である。
「進化論で説明できない理由」を追求するという仰々しい名目で研究を行う機関であるのだが、なんと1話目でたった1体のアンデッドによって壊滅へと追い込まれてしまう。

組織が壊滅した後も剣崎や橘たち仮面ライダーに給料は振り込まれていたようだが、彼らの安月給にも頷ける軟弱な組織である。

サラリーマンライダー③「仮面ライダー斬月/呉島貴虎」

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【名前】呉島貴虎
【ライダー名】仮面ライダー斬月/斬月・真(登場作品:「仮面ライダー鎧武(ガイム)」)
【所属企業】ユグドラシル・コーポレーション(業種:医療・福祉事業)
【職業】研究部門プロジェクトリーダー(主任)

メロンで変身?お坊っちゃまライダーはエリートサラリーマン

メロン型の鎧を頭から被って変身する「仮面ライダー斬月/斬月・真」に変身する呉島貴虎(くれしまたかとら)は、巨大企業ユグドラシル・コーポレーションの重役の息子である。同社の主任、プロジェクトリーダーを務めるエリートサラリーマンだ。
いわゆるコネ入社のお坊っちゃまで、自分より年上の社員ですら顎で使える権力を有している。

そんな態度と肩書きから、さぞかし不遜な人物かと思いきや、部下からの信頼は厚く、仲間を大事にするカリスマリーダー気質で、「呉島主任」として強い信頼と尊敬を得ている。
しかしその仲間に対する優しさがかえって仇となり、劇中ではかなり酷い裏切りに遭う。

仮面ライダーとしての仕事は、会社のプロジェクト推進のために必要な業務の1つであり、専業ライダーとして活躍している。
そのプロジェクトには、金銭的なメリット以前に彼の信ずる大義があり、仮面ライダーとして働くことは彼なりの正義でもある。

業務の一環として仮面ライダーをこなしてしまうエリートサラリーマン、呉島貴虎は、どんな仕事でも華麗にこなすカリスマライダーともいえる。

「ユグドラシル・コーポレーション」とは

架空の地方都市「沢芽市」の都市全体を支配する巨大企業。沢芽市に存在するのは支部であり、世界中に展開している多国籍企業でもある。

「ユグドラシルタワー」という巨大オフィスは街のシンボルになっており、その企業規模の大きさから沢芽市の市民の大半はユグドラシル傘下の企業に勤務している。

一地方都市でしかなかった沢芽市に、大きな経済発展をもたらした救世主のような企業であるが、その真の目的は、世界の存亡を左右する壮大なプロジェクトの遂行だった。

プロジェクトの全貌は、ぜひ「仮面ライダー鎧武」の本編で見届けてほしい。

サラリーマンライダー達に共通するもの、そこから浮かび上がるものとは

今回の記事では、城戸真司、剣崎一真、呉島貴虎という3人の仮面ライダーの働き方について紹介してきた。

城戸真司はジャーナリストとして働きながら仮面ライダーとしての顔を持ち、剣崎一真は仮面ライダーを本業とし、呉島貴虎は会社のプロジェクトの一環で仮面ライダーとして活動している。

仮面ライダーでありながら、同時にサラリーマンという肩書も持つ設定は、昭和の仮面ライダーには登場せず、平成仮面ライダーシリーズで取り入れられたものである。
今回紹介した3人以外にも、科学者や警察官、企業経営者として働きながら仮面ライダーとして活躍する人物も複数登場する。

中でも仮面ライダーを明確に職業として定義した「仮面ライダー剣(ブレイド)」の設定は象徴的だ。
ただ単に「正義の味方」として活躍するヒーローではなく、生きるために「仕事として戦う」という背景を持ったヒーローとして、これまでのヒーロー像を再定義する存在だからだ。

戦うことと生きることを明確に紐づけた設定は、平成仮面ライダーシリーズならではといえる。

働き方も多様化した現代においては、何のために働くのか、という問いに対して、個々が明確な目標を持つことが重要だ。サラリーマン仮面ライダーたちの生きざまから、自分自身の生き方、働き方をもう一度見つめ直してみてはどうだろうか。

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