自分の頑張りとその評価として、最もわかりやすい目安の一つが年収だが、実際、果たしてそれに見合った金額が貰えているのかは気になるところだ。年齢や家族構成、勤続年数はもちろん、業種や職種によっても大きく異なる年収。ここでは9月末に発表されたばかりの国税庁の統計・2015年度版『民間給与実態統計調査結果』と転職サイトDODAが発表している『平均年収ランキング2015』をもとに、30代及び40代の年収について見ていきたいと思う。

国税庁
https://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/tokei.htm
転職なら、求人情報・転職サイトDODA(デューダ)平均年収ランキング2015
https://doda.jp/guide/heikin/

pixta_22959429_m

全体の平均年収は前年比+5万円の420万円

2015年度版『民間給与実態統計調査結果』によると、平均給与は前年比で+5万(+1.3%)の420万円。男女別に見た場合、男性521万円女性276万円となっている。『平均年収ランキング2015』の調べによると、30代の平均年収は全体が456万円(男性488万円、女性384万円)40代では572万円(男性616万円、女性433万円)となり、併せて見てみると、男性の場合おおよそ36~37歳で、女性の場合ならば23歳で平均年収と同等の報酬となっていることになる。

平均値よりも実態に近いとも言われる中央値は?

平均値は調査対象の格差が大きい場合、一部の高給取りが平均値を釣り上げてしまう可能性があり、実態とはかけ離れているという意見もある。一方で、年収順に並べたときの中央値ならば、平均値よりも実態に近いとされている。では中央値を見ていこう。年収の分布は『平均年収ランキング2015』によると次のようになっている。

■30代
300万円未満 13.1%
300万円台 25.8%
400万円台 25.3%
500万円台 16.6%
600万円台 9.5%
700万円台 4.6%
800万円台 2.5%
900万円台 1.1%
1000万円以上 1.5%

■40代
300万円未満 8.2%
300万円台 15.9%
400万円台 19%
500万円台 16.1%
600万円台 13.2%
700万円台 9.5%
800万円台 6.8%
900万円台 4%
1000万円以上 7.3%

この値を元に中央値を計算すると、30代はおよそ444万円40代ではおよそ543万円となる。また、一番多いのは30代では300万円代、40代では400万円代なので、実感としてリアルなのは平均年収や中央値よりももう少し下なのかもしれない。

企業規模や業種、職種によっても年収は大きく異なる!

平均年収や中央値は年代によって異なるが、企業規模や業種、職種によっても異なってくる。『民間給与実態統計調査結果』によると、資本金1億円未満の企業での平均年収は401.5万円、事業規模ならば従業員数100人未満の企業で391.1万円と全体平均を下回っている。つまり、ほとんどの中小企業ならば平均以下なのが普通だと考えてもいいかもしれない。また、業種別ならば運輸業、医療・福祉、卸売・小売業、サービス業、農林水産、宿泊業などで平均より低くなっており、『平均年収ランキング2015』調べによる職種別の統計でも管理職や機会系、IT、メディカルなどの一部の専門技術者、営業職以外は軒並み平均以下になっている。

このように、様々な条件からみてみると平均にも色々ある。「平均年収=当たり前」と考えてしまいがちだが、見方を変えれば、当たり前にも色々あるようだ。

The following two tabs change content below.

StartHome編集部

快適な"Webサイト"の入り口を届けるメディア「StartHome」編集部です。日常がほんの少し変わるかもしれない"新たな発見"をお届けしていきます。

この記事に関するキーワード

Twitterでも最新記事をチェック!