
アップルは何故フォートナイトを削除したのか、Fortniteの親会社Epic Gamesとアップルで今何が起きているのか詳しく解説しています。
2020年8月13日にゲーム業界を驚かすニュースが舞い込んできました。
iPhoneやiPadをはじめとするアップルが提供するモバイル系アプリの配信サービス『アップストア』で世界中で人気のゲーム「フォートナイト」が削除された事が報道されました。
アップストアから削除された理由はアップルの手数料を回避する仕組みを導入し規約に違反したためと明らかにしています。
この記事ではアップルとフォートナイトを運営するEpic Gamesの間で何が起きたのか、それぞれの主張をまとめて解説しています。
『フォートナイト』 は、Epic Gamesが販売・配信する、2017年に公開されたオンラインゲーム。
集めた素材で壁や階段などを作るクラフト要素のあるサードパーソン・シューティングゲーム。
登録プレイヤー数は、3億5000万人を突破しているオンラインゲーム。
■騒動の背景
■騒動の発端
このサービスは、通常ならアプリ内で課金する手順をEpicのサイト上で課金する事でアプリ内で課金する時よりも格安でゲーム内通貨を購入できるサービス。
※アプリを通しての課金ではないため、アップルの手数料30%を無視して課金する事ができる。
今回のEpicとアップルの問題の火種となった、アプリ税回避サービス「Epicデイレクトペイメント」はアプリ内で購入する際にアップルによって30%の手数料を回避するためにWEB上でゲーム内通貨を購入する事でアプリ税を回避するサービスでした。
フォートナイトを利用しているユーザーは、アプリ内で購入する時よりもお得にゲーム内通貨を購入する事ができるためユーザーにとってもメリットのあるサービスでしたがアップルにより待ったが入りました。
Epic Gamesは今回のアップルの行いに対して、アプリのインストール方法及び購入方法に選択肢が与えられておらず独立的な立場を濫用した違法なものとして連邦地裁に提訴しました。
Epicはアップルを独裁者に見立てたパロディCMを公開しました。
公開されているパロディCMの元ネタはアップルが過去のIBMという巨大コンピュター会社がコンピュター業界を独占している事に対して意義を申し立てるCMを公開していました。
※今回、Epicはアップルが現代の支配者になってしまったという意味も込めてCMを公開したそうです。
又、アップルを連想させるりんごのコスチュームを公開しアップルに対して抗議するキャンペーン「free Fortnite」を公開しました。
チャプター2 - シーズン4のリリース後にiOSで取り残されてしまったら、PlayStation®4、Xbox One、Nintendo Switch、PC、Mac、GeForce Nowで、epicgames.comまたはSamsung Galaxy StoreからEpic Games Appにアクセスし、引き続きパーティーを楽しもう。ソーシャルメディアで #FreeFortnite を使用して@AppStoreへの反対運動に参加しよう。
全てのフレンド。最高の賞品。そして腐ったリンゴ。#FreeFortniteカップを開催します。
▲以下フォートナイト公式サイトホームページの引用
アップルはEpicに対し8月28日までに規約違反の修正に応じない場合、Epicが利用している全ての開発者アカウントを削除し、iOS/MacOsアプリの開発ツールの利用を禁止すると警告しました。
もしアップルがEpicの開発者アカウントの利用を停止した場合、他社製品のゲームやアプリに影響がでる事を考えEpicは連邦地裁に差し止めを求めています。
Unreal Engineというゲームエンジンをご存知でしょうか?
Unreal EngineはモバイルゲームからPCゲームまで幅広く活躍しており、アサシンクリードなどの有名ゲームを数多く生み出してきたゲームエンジンです。
実はこのUnreal EngineはEpic Gamesにより開発された物で、今回のアップルの制裁によってEpicの開発者アカウントが停止されると今後のアップルのバージョンのアップデートでUnreal Engineを採用しているモバイルゲームやアプリケーションはアップルのサポート適応外となり多大な影響を及ぼしてしまいます。
今後ますますEpic Gamesとアップルの戦いは加熱すると予想されますが、一人のゲームをプレイする者として多くの人が素晴らしいゲームを複数のプラットフォームで遊べるように両者の折り合いがとれる着地点を見つけていって欲しいものです。
情報提供元:Gamerch
記事名:「アップストアからなぜフォートナイトは消えたのか 両者の主張と今後の展開とは」