アメリカ全国集合住宅協議会と、不動産業界調査会社のKingsleyは、国民がマンションやアパートメントなどの集合住宅に賃貸で住む場合の好みと傾向について調査しました。
第一は、やはり立地。日常的な買い物や外食、バーなどが徒歩圏内にあることを希望する人が多く、逆に会社へは車で通勤することを想定しある程度距離があることが望ましいという結果が出ています。つまり、日常生活やナイトライフが家の近くにあり、職場からはある程度離れたいという考えの人が多いことがうかがえます。
家の周りの環境についてのこだわりは、駐車場の利便性(94%)、プール施設(83%)、ジム(82%)、セキュリティ(80%)、ゴミ回収体制(80%)という順番で並ぶほか、物件自体に対してはハイスピードネット回線(94%)、ウォークインクローゼット(89%)、防音壁(88%)、
バルコニー(87%)、室内乾燥機(87%)などが求められています。
日本ではようやく一部の企業がネット環境を利用し、オフィスという形態を重視しないリモートワークを導入し始めましたが、日本より遥かに広い国土を持つアメリカではオフィスという形態に縛られない働き方の新しいスタイルの導入が進んでいます。
また周辺環境の充実を求めるアメリカの住宅トレンドの背景にあるのは、ワークライフバランスを重視するアメリカならではと言えるかもしれません。
私生活と就業関係のバランスをとることは、中々難しいことですが、インターネット環境の充実によって、人々が「職場の近くに住まないと大変だ」という選択肢から自由になったことが、近年のアメリカの住宅事情の変化に見ることが出来ますね。
暮らしのスタイルを含めて、どう働くか、どんな人生を送るか、ということを考える際に、自由な選択が可能なアメリカへの移住、転職を考えてみるということも、これからの時代のスタイルの一つになるかもしれません。
調査出典: