ネット契約と対面契約の比較項目といえば、保険料を思い浮かべるだろう。しかし、比較の本質はただひとつ保険金請求を本人がやるか営業マンと一緒にやるか、だ。それによってどちらにメリットがあるかを紹介しよう。

ネット契約と対面契約の比較は保険選びの選択条件になるか?

表のようにネット契約と対面契約のメリット比較情報は、どちらを選ぶかを決定する条件になると思っていないだろうか? それはとんでもない誤解だ。比較するためには、保険契約をするときに自分がどんな条件を重要視する「タイプ」かを自覚するための情報であり、保険選びの条件ではないのだ。

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「自分のペース」とはどういうことなのか?
例えば、ネット契約のメリットに営業訪問に対応せず「契約手順が自分のぺ-スでできる」とあるが、本当にそうだろうか。パソコンを前に自分で最後まで保障内容、保険金額をクリックして契約する方が納得できるのなら訪問されるのは面倒だと感じるだろう。それであればネット契約の「自分のペース」はメリットとなるといえる。何十年も保険料を払い続けるので、直接疑問点をぶつけて契約する方が納得できるなら対面契約の方がメリットとなる。このことから、ネット契約と対面契約のメリット比較はどちらを「自分のペース」と思うか、「タイプ」の違いを判断する情報にしかすぎないのだ。

対面の保険料も契約上状況によって高くない
ネット契約と対面契約のメリットを比較するのはあまり意味がない。確かに、ネット保険料の方が対面保険料より安いのは事実だ。その理由は、ネット契約保険は営業マンの手数料がないのと保険会社運営費が少ないからだ。しかし、対面販売の保険料が高いのも考え方次第である。例えば、営業マンとの長い付き合いの中で、仕事を紹介してくれたら保険料が高いと思はないだろう。対面契約から生まれる人間関係には保険契約以外の波及メリットがある。もちろん保障内容に充分納得して契約していることが前提条件だ。

保険購入時に満足感を得られてるのか?

お金を払ってモノを購入したとき、食事をしたとき、旅行したときに、「触る、嗅ぐ、味わう、聞く、見る」の五感を通して満足感を得られる。ところが、保険は無形の商品なわけで、「触る、嗅ぐ、味わう、聞く、見る」の五感で満足感を得ることができない。保険は購入時に満足感を得られない商品・サービスだ。では、保険はどんなときに満足感を得られるのだろう?

病気・死亡・事故に遭ったとき満足感を得られる商品
病気になる・事故に遭って保険金を受けとるとき契約してよかったと満足感を得られるのが保険だ。不幸なとき、将来への経済的不安に遭ったときにはじめて保険を契約してよかったと感じるのだろう。満足を得られる商品でなく将来への不安を減らす商品で、将来への経済的不安に遭ったときにどう対処するかではじめて実質比較できるのだ。

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ネット契約では書類は全部自分で記載
ネット保険契約者は、保険金を受け取るために、保険金請求書類・保険証券・病院の診断書・健康保険の傷病手当金書類などを自分で取りよせ、一人ですべて記入の仕方などを調べてやることとなる。間違った場合に書類を書きなおしたり、書類の再度取りよせたり、再送したりしなければならない。また、自身が死亡した場合、家族が請求することとなるので事前にネット保険の請求方法のやり方を充分に知らせておくことが必要だ。これらの書類を自分1人で処理できるならネット保険を選ぶべきだと思う。

対面契約は営業マンがアドバイスしてくれる
対面販売なら保険金請求は営業マンに必要書類、記載の仕方を教えてもらうことができる。一度、二度と何度も面談するなかで人間的コミュニケーションができた営業マンなら、将来の経済的不安を保険金でカバーするときこそ出番といえる。頼れる存在として、親身になり一緒に請求書類を作成してくれるだろう。これがメリットと感じるなら対面を決断すべきなのです。つまり、ネット契約と対面契約の比較に意味があるのは、こういった保険金請求時の「タイプ」があるからだろう。

ネット保険のリスクを避けるには?
もうひとつ、ネット契約の生命保険は長期商品となり契約途中で保障を付加したりカットしたりが難しいのだ。短期商品なら更改時点で契約内容を付加したり、カットすることも可能だ。従って、自動車保険のような1年契約ならいつでも切り替えができるので、ネット保険は短期商品に向いているといえるでしょう。

あなたはどの「タイプ」だろうか? それを自覚したうえで、保険のもっとも必要なとき「保険金請求を一人でする」か、「営業マンとするか」どちらのタイプなのか考え、ネット契約or対面契約かを決めるのがよさそうだ。

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StartHome編集部

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