再就職支援制度などを活用しいざ再就職したは良いものの、就職してみると“肝心の賃金が前職場よりも低かった”というケースは少なくない。そんなとき活躍するのが、就職促進給付だ。低賃金になってしまうから怖くて転職ができないという人も、各種給付金について理解すれば少し見かたが変わるのではないだろうか。

【雇用保険の重要性】離職後は速やかにハローワークへ

まず大前提として、就業促進給付を受けるためには前職場において雇用保険に加入していなければならない。かつ、ハローワークへ行き失業認定を受け、失業給付金が支給されることが確定している必要がある。

離職後すみやかに再就職するつもりだとしても、ハローワークだけは足を運んでおくべきだろう。

【3つの給付金】就業促進給付を受ける条件と金額

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就業促進給付は名前の通り、離職後の再就職を促進させるための給付金だ。これには3種類の給付金があり、それぞれ条件や受け取れる上限額などが異なる。なお前述の通り、いずれも失業給付金を受け取っている(あるいは受け取ることが確定している)ことが前提となるため注意が必要だ。

1.就業手当
再就職先がアルバイトなど短期の職場で、「雇用保険に加入しない」場合に支給される給付金。支給額は失業保険における基本手当日額の30%。失業保険の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上あることなどが条件となる。

2.再就職手当
正規雇用など、1年を超えて雇用されることが確実と認められる職場へ再就職した場合に支給される給付金。支給額は失業保険の支給残日数によって、下記の通り異なる。なお支給残日数のほか、「雇用保険に加入すること」も条件として含まれるため気をつけてほしい。

・支給残日数が3分の1以上3分の2未満
基本手当日額×支給残日数×60%(※)

・支給残日数が3分の2以上
基本手当日額×支給残日数×70%(※)

※就職日が平成29年1月1日よりも前である場合はそれぞれ「3分の2未満=50%」、「3分の2以上=60%」となる。

3.就業促進定着手当
再就職手当の支給を受け、その再就職先に6か月以上雇用された人のうち、賃金が「前職場よりも低かった」人に支給される給付金。なお「再就職から6か月が経過した日の翌日から2か月間」という申請期間もあるため、利用を検討する方は速やかに対応していただきたい。支給額についてはやや煩雑なため、計算方法と合わせて次項で解説する。

【通勤手当などに注意】前職より給料が下がったときの「就業促進定着手当」 上限と計算方法

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就業促進定着手当の上限はこれまで基本手当日額の40%だったが、平成29年1月より30%となった。再就職手当が引き上げられた分、こちらが引き下げられたと見るのが順当だろう。なお就業促進定着手当の基本的な計算方法は、次の通り。

(離職前の賃金日額-再就職後6か月間の賃金日額)×労働日数

「離職前の賃金日額」とは、失業給付金の受給資格者証に記載された額のことを指すが、上限を超える場合は上限額が優先される。下限を下回る場合も同様だ。「再就職後6か月間の賃金日額」は賃金の支給方法によっても異なるが、基本的には次の式で算出される。

再就職後6か月間の賃金の合計額÷180(日)

日給・時給の場合は労働日数もまちまちであるため、上記の式で求められた金額と次の式で求められる金額とを比較し、いずれか高い方が支給されることとなる。

(再就職後6か月間の賃金の合計額÷労働日数)×70%

このとき特に注意しなければいけないのが、通勤手当や皆勤手当てなどといった各種手当についても「賃金の合計額に含まれる」という点だ。賃金の実際の支給額――いわゆる手取りの支給額が前職場よりも低かったからといって、必ずしも就業促進定着手当が支給されるとは限らない。

また失業給付金の基本手当日額は毎年8月に改訂されるため、離職を考えている方は事前にその他の給付金と合わせて調べておくことを強くおすすめする。

参考URL:

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000042460_2.pdf
https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_stepup.html

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