今回は、「ディスカッションパートナー」という新しい働き方を開拓し、その他複数プロジェクトに携わりつつ、フリーランス紹介企業ブレンディッド株式会社にて取締役COOを務める黒田さんにフリーランスになった経緯やフリーランスとしての仕事の獲得方法について取材した。今後、フリーランスとしての活動は勿論のこと、会社員として働いている方にも自分自身の案件をどう獲得していくかや、自分自身のセルフブランディング作りという意味で参考になる内容となっているのでぜひ一読いただきたい。

ベンチャー、起業を経てフリーランスになったワケ

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-黒田さんのこれまでのキャリアと現在行っていることについて教えてください。

新卒で株式会ドゥ・ハウスに入社し、その後、株式会社サイバーマーケティングに転職し子会社の代表になった後、スローガン株式会社に転職しました。その後、キャリアコンサルタントの仕事を通してフリーランスという働き方に興味を持ち、スローガン株式会社を退職しました。現在はこれまでの経験を活かし「新規事業ディスカッションパートナー」としての活動、セミナー講師としての活動、寿命100年時代のキャリアをアドバイスするキャリアシナリオコンサルティングを行っています。他にも関わっているプロジェクトが5つほどあります。なかなか一言で表現が難しいですね(笑)

-黒田さんのキャリアは他に類をみないものです。これらはある程度計画通りなのでしょうか?

まったく計画通りではないですね。元々は心理学の研究者になろうとしていたくらいなので(笑)
最上位の目的はぶれていませんが、キャリアは手段なので、その時その時の最善を選択していった結果、こうなりました。

-就職や起業、再転職を経て、最終的にはフリーランスを選ばれています。

キャリアコンサルタントとして自分自身で経験していない視点は何かと考えると、フリーランスがあるなと思って、会社を辞めました(笑)「フリーランスって食べていけるのかな」と素直に思って、キャリアのひとつとしてフリーランスの実験のためにこの道に進みました。

-情報発信を積極的にされていますが、フリーランスになることを無理に推していない印象です。

「全員にとって最高の働き方」というものはないと思っていて、人の数だけ最適な働き方があります。
選択肢を示すまでが自分の役割だと思っているので、「自分にとっての最高」を単に勧めることはできません。

金銭ではなく無形の資産のためにパラレルキャリアを歩む

-様々な活動はどのように着想するのでしょうか?

実は自分から始めたものはあまりありません。自分がやっているのは問いを持って、情報を発信することだけです。そこで声をかけてくれた人の案を一緒につくっていった結果が今です。共通の問いを持つ人と話して「それいいね、一緒に」やろうよ」と。

-それらの中で稼ぐつもりの事業はいくつあるのでしょうか?

ディスカッションパートナーは明確に稼ぐための事業ですが、それ以外ではあまり稼ぐつもりはありません。「いつか事業になるといいな」という程度です。今は人との繋がりやスキル、信頼といった「無形の資産」を貯めている段階なので、焦ってお金を稼ぐ必要はないかなと思っています。信頼はお金にできますが、その逆はできないので。

-「パラレルキャリア」は稼ぐために仕事を分散させている印象でしたが、黒田さんは少し異なるように感じます。

仕事は報酬を得るためにあると思いますが、金銭は報酬の中の一部にすぎません。でも本当は報酬とは、信頼、人的ネットワーク、スキル、アイデンティティの確立など多岐に渡るものです。それらの中で自分は金銭的報酬はあまり見ていないということですね。

-フリーランスとして「食えるのか?」は大切な問題ですが、黒田さんの最初の収入はどのくらいでしたか?

1か月目は1万3千円くらいでした。2か月目からは仕事が取れたので、30万くらいは稼げるようになり、その後は平均して60万程度です。一日3時間から4時間程度の稼働時間という感じですね。ディスカッションパートナーとしての収益が確保されているので、それ以外の時間は他のやりたい活動を行っています。福岡でのコミュニティ作り等の活動をしています。福岡の面白い20代を育てるようとしているのと、もう1つは、福岡と東京を繋いで、両方の企業と人にメリットがある仕組みを作ろうと模索しています。

-ディスカッションパートナー事業の時間単価が2万円なんですよね。

フリーランスの単価としては高い方だと思います。
最初の仕事は時間単価3500円くらいでしたが、他の種まきに使える時間を確保するために単価をあげていき、今の単価になりました。2万円という単価を実現できているので、一定の安定した収益が期待でき、自分のやりたい活動もできます。

フリーランスはどうやって仕事を獲得すればよいのか

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-フリーランスをやる上で必要なことはありますか?

色々ありますが、まずは自己理解ではないでしょうか。自分の性格や得意なことなど、自分自身と向き合うことが重要です。
1つの会社で働きながらでは見えないこともあるので、複業をしたり思い切って仕事を辞めてみるのは方法のひとつとしてありかもしれません。

-仕事はどのように獲得されているのでしょうか?

知り合いつての紹介が多いので、営業しに行っているわけではないですね。一部の人たちのなかで「事業の相談相手」のマインドシェアを取れているのかもしれないです。

-では、信頼や実績がないフリーランスはどのように仕事を獲得していけばよいのでしょうか?

フリーランスは仕事が切れてしまうと食っていけないので、常に手を打ち続ける必要があります。20個くらいの施策を走らせて、そのうち5個が当たるかなというイメージです。自分の場合、最初はフリーランス用のエージェントを使いました。自分が退職してフリーランスになったことをブログやSNSで投稿することも有効ですね。退職ブログをFacebookで投稿したときに何人くらいが声をかけてくれそうかをイメージして、その人たちを増やしていくということを考えておくといいかもしれません。

-たしかに退職ブログで「仕事ください」と言っているのをよく見かけます。

他にはやりたいことを人に言ったり、ブログで発信するようにすること。そのときは何にもならなくても、いつか自分のことを思い出して紹介してくれるかもしれません。

-フリーランスになったばかりで、ブログで発信するネタがないという悩みもありそうですが。

発信するネタがないのは「行動していないから」だと思います。何かをやってみた、成功した、失敗したということはすべてネタになりうるので、行動することで何かを書くことはできるはずです。ちなみに、私は「文系フリーランスって 食べていけるの?」というメディアや、ソーシャルメディア上で自分自身の活動のみならず、活動や参考になる記事について、定期的な投稿を行っています。そのことが自分自身のブランディングにもなっています。

-フリーランスを始める方へのアドバイスをお願いします。

まずは実績作りから始めると良いのではないでしょうか。エージェント、クラウドソーシングを利用して、信頼や評判を獲得していくのです。仮に最初は収入が低くても、実績があると後の仕事につながりやすくなるはずです。私も最初獲得した案件はフリーランスのエージェント経由でした。それからは紹介や、口コミ経由で仕事をいただいています。最初の実績作りのためにはただ待っているだけでは難しいかもしれないので、実績をつくるため地道にエージェントやクラウドソーシングを使うのもよいと思います。

以上、フリーランス黒田氏に取材をしたが、いかがだっただろうか。黒田氏のブログでの発信からメディアを活用した自己自身のブランディングの仕方、
実績作りの仕方はフリーランス希望やフリーランスになりたての読者のみならず、会社員として、案件をいかにとってくるかにも参考になると思う。ぜひ黒田氏の仕事に対するマインドや仕事の獲得方法について参考にしてほしい。
(取材/執筆 田嶋)

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